乾性角結膜炎に対する涙点プラグ挿入術について

2012年10月17日

涙が少ないために目の表面が乾燥し、不快感があります。

目から鼻への涙の通り道(涙道)の入り口である「涙点」をシリコン製の小さな柔らかいプラグでふさぐことにより、涙が鼻に落ちてゆくのを防ぎ、目に涙が溜まりやすくします。

● 痛み止めの目薬をして、涙点の穴の大きさを測り、その大きさより少し大きめのプラグを入れます。

● 治療時間は一つの涙点に5~20分くらいです。簡単に入れることができる場合もあれば、なかなか入らない場合もあります。痛みを感じる場合があります。

● 治療後は普通の生活ができます。

● 涙点は、上まぶたと下まぶたに一つずつあります。両方をふさぐと涙が溜まりやすいですが、逆に涙があふれるようになる場合もあります。片方だけをふさぐと、涙があふれる可能性は少ないですが、逆に効果がない場合もあります。上下両方にするか一方にするかについては、ご相談の上で決めますが、初めての場合は、効果が現れやすいように上下両方に挿入することをお勧めします。

● 涙点プラグ自体が目の表面を擦ってゴロゴロしてつらい場合や、涙が多くなりすぎた場合は、涙点プラグを取り除きます。また、自然に抜け落ちる場合もあります。いずれの場合も治療費の返還はなく、また再挿入の場合は改めて治療費がかかります。

● 適切な大きさに見えるプラグでも、挿入時に涙点よりも奥深く入ってしまう場合があります。通常そのまま様子をみますが、これを取り除くために小手術が必要となる例もあるようです。その場合の治療費は別途必要になります。

● 涙点が大きいと、適切なサイズのプラグが存在しない場合があります。

● 他の治療法としては、点眼で様子を見る方法、涙点にゼリー状の詰め物をする方法、涙点そのものを縛ってふさいでしまう方法などがあります。どの方法が良いかは実際に行ってみないとわかりません。

● 手術には、通常の診察料に加えて、上下涙点に挿入した場合、片眼につき以下の負担金がかかります。

1割負担: 1,546円

2割負担: 3,092円

3割負担: 4,638円

● 健康保険上、この治療は手術の扱いになります。民間保険などで保険金請求をする場合は、以下の病名と手術名をお伝えください。
病名: 乾性角結膜炎
手術名: 涙点プラグ挿入術

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