令和4年3月11日: 東日本大震災トリアージ訴訟を掲載
裁判員制度に「責任を押し付けるな」という理屈
2008年11月24日
私は裁判員制度には原則反対なのですが,それでも以下のような「責任を押し付けるな」と主張する活動には「どうかな~」と疑問を持つものです。
裁判員制度反対、各地でデモ 「勝手に名簿載せるな」
来年5月から始まる裁判員制度に反対する弁護士や市民らが22日、仙台市、東京、福岡市で集会を開き、繁華街などをデモ行進した。反対行動は2月の日弁連会長選で制度廃止を主張した高山俊吉弁護士らが呼び掛けた。28日に裁判員候補者名簿に記載された人へ通知が送付されるため「通知が届いたら、勝手に名簿へ載せたと抗議しよう」などと訴えた。
約600人が参加した東京都千代田区の集会で、新潟県弁護士会の高島章弁護士は「人を死刑にする権力を国民に担わせる制度だ」と批判し、漫画家の蛭子能収さんも「自由を束縛するので反対」と指摘。
その後、約250人が銀座などをデモし「裁くことを押しつけるな」などと声を張り上げた。
福岡市中央区天神の公園には弁護士や市民団体メンバーら約30人が集合。大分県豊後大野市の益永スミコさん(85)は「いや応なしに集められ死ぬまで秘密を守らせる制度は戦中と同じ。もうあんな思いはしたくない」と話した。制度をPRする検察庁のキャラクター「サイバンインコ」に対抗した着ぐるみ「裁判員制度はいらんインコ」も登場。参加者と一緒に天神をデモした。
仙台市の弁護士会館に集まったのは約90人。東北大の小田中聡樹名誉教授は「裁判官らが主導・管理する司法に国民を強制的に動員し、被告に裁判の受け入れを強制する巧妙なシステムだ」と批判した。
2008/11/22 19:05 【共同通信】
日本国民として,それなりの義務があってもそれを一概にダメといっていては,そもそも国が成り立たなくなる場合だってあります。「人を死刑にする権力を国民に担わせる制度だ」と言っても,そもそもそのような権力は建前上国民の同意の上に成り立っているわけでして。
私が裁判員制度に反対する理由は,「先入観なく証拠を判断したり量刑を決めたりする裁判官の仕事は,簡単なものではない。長年の訓練を受けてようやくできるものであり,そこに一部とはいえ一般人が入って判断を任せることは,判断の誤りを招く原因になる。」というものです。付け加えるならば,「専門職である裁判官に失礼な結果につながるのではないか」というものです。
私は裁判員制度ができるくらいならば,医療にも医療員制度を創設して,一般人からくじ引きで医療チームに入ってもらい,医療の一部を担ってもらえばいいだろう,と思っているのですが,普通に考えればそんな制度は医療者も国民もまっぴらごめんだと思うでしょう。裁判員制度もそれと同様に思います。ただ,それが単に「責任の押し付けはやめろ」といわれて反対されることには,どうにも同調ができません。
手術を延期して裁判員へ
2008年11月6日
裁判員制度がもうすぐやってくるわけですが,医者が選ばれた場合は辞退申し出に対して柔軟に対応するように法相に申し出たとのことです。
医療者の裁判員辞退に柔軟な対応を-日医
11月5日21時54分配信 医療介護CBニュース
日本医師会の羽生田俊常任理事は11月5日の定例記者会見で、来年5月の裁判員制度の導入を控え、裁判員に選任された医師や看護師など医療従事者が辞退を申し出た場合には柔軟に対応するよう森英介法相らに要請したことを明らかにした。
日医の会員から「裁判員に選任されたらどう対応すればいいのか」といった問い合わせがあるという。羽生田氏は「裁判員に選任されたら、医療従事者も応じなければならない原則があるが、裁判と同時刻に患者さんを診ていて行けない可能性が当然ある」と、要請の趣旨を説明した。
羽生田氏によると、森法相に10月30日に文書を手渡したほか、島田仁郎最高裁長官らにも同月10日付で提出した。
最高裁側からは、裁判員の選任権限は地裁の裁判官にあるため、当事者の申し出を受けて個別に対応を決めることになるとの説明があったという。
これに対して,岡口基一裁判官の「法曹関係者のためのHPです。」には,「特別扱いは無理でしょう。緊急性があるのは他の職業でも同じですからね。」というコメントが付けられました。
実際のところ,国家そして社会基盤の役割としては,司法が圧倒的に重要であり,司法の前では医療など単なる一職種に過ぎませんので,岡口裁判官のコメントはその通りだとは思うのですが,これが「患者さんの健康に関わる」というような場合には,どういう判断がされるでしょうね?
裁判員制度Q&Aを見ると,裁判員辞退の理由の一つに「事業上の重要な用務を自分で処理しないと著しい損害が生じるおそれがある。 」というのがあるので,結局は「特別扱いはしないが,患者さんの健康に著しい損害が生じるおそれがあるので辞退許可」ということになるのではないかと思うのですが,さてどうなりますやら…
高見知佳さんをwikipediaで
2008年10月25日
テレビのドラマに高島政伸さんが出ていて,はて高島政宏さんはどうしている? と思い浮かべたのもつかの間,こんどは「高」つながりで,はて高見知佳さんは?と気になったのでwikipeidaを見てみたら,
愛媛県新居浜市出身
2001年にアメリカ人コーディネーターと結婚
>現在は沖縄県読谷村在住。その為か、滅多な事が無い限り東京で仕事はしていない。夫の経営する『オブリガード』というメキシカン料理の飲食店を手伝っている。最近では沖縄県の地元銀行やミネラルウォータ等のCMに出演している。
とのこと。
ふーむ。
なんだかいい人生な気が。
裁判の相手方の情報公開は
2008年10月21日
医療過誤原告の会のブログに,原告側からの裁判傍聴の依頼が掲示されています。
そこに,訴えた相手側の病院名もそのまま書いてあります。
私はしばしば医療訴訟を傍聴・記録閲覧して感想などを書いていますが,当事者の個人情報には相当慎重にしているのですが,相手方が法人であれば,相手方の情報をそのまま出してしまっても良いものなのでしょうかね?
実際のところ裁判は公開物なので,もしかしたら個人名ですら公開しても構わないものなのかも知れませんが…
どうなんでしょうね?