令和4年3月11日: 東日本大震災トリアージ訴訟を掲載
カテゴリー「医療訴訟」の記事
福島県民をバカにした扱い
2007年11月20日
なにやらフグスマ県で、当番病院は満床だろうがなんだろうが患者を受入れることになったんだそうな。
聞こえはいいけど、ベッドも空いていないのに受入れれば患者さんは待合のベンチか何かに寝かされるしかないし、ベッドが空いていても治療に必要な医者や看護師がいなければ放っておかれるしかないし、ベッドが空いていて人員が足りていても、必要な医療機器が全て使われきっていれば出来ることと言えば祈祷くらいしかないし… そうなることが分かっていても全員を受入れろなんてそんな無責任な!!と思わずにはいられませんです。
さらに言えば、そんな無茶な号令をかけられたら、無理でも無茶でも受入れなきゃいけない医者たちが、そんな無茶な号令体制に嫌気がさしてますますやめていくでしょう。患者さんたちが望んで止まない充実した医療をハナから諦めろ、ということを上が是認しているわけですから…
無制限に受入れるなんて囚人じゃああるまいし、それを全部受入れて無理やり全部診ろなんて、奴隷じゃあるまいし…
フグスマには春は当面来なさそうなので、それなりの医療を受けたい人は、フグスマから亡命したほうがよさそうです。
尤も、亡命先にもろくなところがないんですがね…(苦笑)
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福島・救急搬送受け入れ拒否:当番病院が受け入れを 輪番制運営協が方針 /福島
福島市内の交通事故で負傷した女性(79)が救急搬送の際に4病院から受け入れを断られ、その後死亡した問題を受け、市内10病院や市消防本部などで構成する「市救急医療病院群輪番制運営協議会」(会長、有我由紀夫・大原綜合病院院長)の臨時協議会が19日、同市内で開かれた。今後はどんな状況であれ、夜間の救急指定の当番病院が原則的に、救急患者を受け入れる方針を決めた。
協議会の冒頭で有我会長は「医療人としての心構えなどを検証し、市民が不安にならない医療体制を構築していきたい」とあいさつ。会合は非公開となったが、4病院からの事実確認では「集中治療室(ICU)が満床だった」などの理由が報告されたという。
有我会長は会合後の会見で、今回の事態で「1時間も医師が患者に接していなかったことが問題」と指摘し、今後は当番病院が最初に診察することを原則とし、その上で設備の整った県立医大付属病院への転院などを検討する体制を明らかにした。有我会長は「ICUが満床であることは(受け入れ拒否の)理由にならない」としながらも、「医師のマンパワーが不足しているのは明らか。今後も行政と一つになって、体制確保に努めていきたい」と話した。【松本惇】
毎日新聞 2007年11月20日
それが事実を追求する姿勢だというのか?
2007年10月26日
数日前、とある医療裁判の口頭弁論を傍聴した。次回予定の医師証人尋問にかかる時間を巡っての、患者側弁護士の発言。「我々としては、言葉尻をとらえて追求しようと思ってますので、ちょっと時間がかかると思います」みたいなことを言っていた。
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「言葉尻をとらえて追求」………
結構あきれて、帰って来ました。
REMEMBER 2.18
2007年2月18日
2月18日。ちょうど1年前に、福島で産婦人科医が不当逮捕に遭った日です。その後起訴され、現在ようやく裁判が本格的に始まったところです。
法曹の方が集まるブログを見ていると、法曹の方の中にもあの逮捕、起訴は間違いだったと考える人がいるようです。医療者が、福島の不当逮捕を例に挙げて、これだから法曹は…というと、法曹の方の中には、あの逮捕は例外中の例外であって、いつまでもあの逮捕を以って法曹を責めるのは宜しくないという人もいるようです。
しかし、世の中の常識としては、これだけ重大な事件を起こしておいて、それが間違っていたと思えば、記者会見の一つもして間違いで遭ったことを明示し、原因究明と対策策定の約束をして、ようやく贖罪に緒がつくというものです。
警察検察のありようから、そのようなことが出来るわけがないのは、わかる気がします。しかしそれが出来ないのであれば、医療者が問責を継続することをたしなめる説得性は法曹にはありません。そもそも、判決という結論がまだ出ていないのですから。
無罪判決が出て、検察が控訴断念するまで、医療者は常に福島不当逮捕事件を想い続けたいものです。