令和4年3月11日: 東日本大震災トリアージ訴訟を掲載
数列とは?
今ここに,
という具合に,でたらめな数字の羅列があって,それらを文字で置け,と言われたらどうしたらいいだろうか? まさか順番に とは置かないだろう。そんなことしたら文字が足りなくなってどこかで破滅するからである。
ではどうするかというと,一つの文字の脇に小さい数字をあてがって,順番に と置いていくのである。これならあてがう数字をどんどん大きくしていけば,どこまで行っても破滅する心配がない。このように
数列とは,数字の羅列をひとまとめに表わしたもの |
なのである。
さて,上の数列のように,でたらめな数字の羅列なら,文字で置いてもそれ以上やることは何もないが,もしこれが,
というように規則正しい数字の羅列だったら,それらを文字で置いたものについてもその規則性を表わしたくなるものである。
そこでこの場合を検討してみると,1番目が,2番目が,3番目が……と並んでいる。これを「要するに番目の数の倍」と考えれば,k番目は2kである,ということで, つまり と書くことができる。
あるいは,「次の項は手前の項にを足したもの」と考えれば,k+1番目はk番目に2を足したもの,つまり である,と表わしてもいいだろう。
いずれにしても,
数字の羅列の規則性を見抜き,k, nなどの文字を使って各項をすっきりと表わす |
のが数列の思想なのである。